2006年12月31日
フューエルタンクの形について・その1
普段何気なく見ている748/916系のフューエルタンクですが、これらは皆同じように見えますよね。しかし実は年代ごとに変遷を経て、形状も少しづつですが変化しているのです。一番はっきり解るのは、確か1998年型からだったと思いますが、タンクの前端が平らになって、それまではステアリングダンパーと干渉していたのが改善された時でしょうか。でもそれだけではなく、それと共にタンクのシェイプも結構変わっているのです。
画像は左が97年以前の初期型のもの。右は2001年型996Rのものです。よく見ると左右端の張り出しの形がかなり違います。旧型の方が横に張り出していますね。それに比べて2001年型は出っ張りが穏やかでスムーズな曲線です。
フューエルタンクの形について・その2
こちらの画像はタンクの後ろ側から側面の張り出し形状を比較してみたもので、左が97年以前の旧型、右が2001年式のものです。やはり旧型の方が出っ張っているというか、エラが張っていますね。形状に抑揚が有って、私的には旧型の方が断然格好良く見えます。やはりオリジナルデザインは偉大ですね。
生産現場の立場で見れば、形状に抑揚があると生産性は悪くなるのでしょう。丸っこい形の方が生産性という面では優れている事が想像できます。
タンクの左右幅を計ってみると、97年以前の旧型は約400mm、2001年型の方は約370mmです。30mmも違うんですね。注意してみればすぐ判別出来る訳です。
ちなみに左右幅が約385mmという、形状も両者の中間のようなタンクも存在します。私はまだこの3種類くらいしか認識していませんが、もしかしたら他にも異なる形をしたタンクが幾つか存在するのかも知れませんね。
2006年12月27日
ワインです
お世話になっている取引先の方からこんなクリスマスプレゼントをいただきました。
写真の撮り方が悪くて解りにくいですが、ワインです。こんなラベル、イタリアならではですね。暫く飾っておいて、新年会のときにでも開けようと思います。
2006年12月22日
スイングアームシャフトを試作してみました
748/916系でレースをすると、スイングアームのピボットシャフトが曲がってしまう事があります。90年代中盤まではコルサのシャフトは結構強くて曲がりにくかったのですが、いつの頃からか市販車と同じ材質になってしまったようで、曲がりやすくなりました。特に最近のRSでは、このシャフトは使い捨て状態でエンジンを降ろすたびに曲がっているので、その度に新品を投入しています。
そこで今回、曲がらないシャフトを試作してみました。材料や熱処理に関してはどう指定して良いのか解らなかったので、手元に有った国産の丈夫そうなシャフト(熱処理をしたあとにセンターレス研磨で仕上げてあり、かなり良い造りに見えました)を渡して、このくらいにして欲しいと注文しました。
その見本となったシャフトに硬さ試験をして、同程度の仕上がりになるように熱処理を施したりして出来上がったものがこれです。
一番右の曲がった物は、ためしにプレスで曲げて、丈夫さをテストしてみた物です。硬く作るともろくなり、折れたり割れたりしやすくなります。そのためいきなり折れたりすることだけは避けたかったので、曲げてみて折れたりしないかを確認したわけです。両端を支持して真ん中を押し、荷重が10トンあたりで曲がり始め、30トンかけたところであそこまで曲がりました。あとは実際に使って確認してみます。(あとでノーマルを同じように曲げてみたら、同じ格好になるまで曲げるのに要した荷重は2トン以下でした)
ちなみに参考のためにノーマルのシャフトも渡しておいたのですが、あとで「これ、ナマだね」と熱処理屋さんに言われました。また、色が金色ですがこれはただのクロメート仕上げの色で、チタンというわけではありません。
2006年12月21日
チェーンの張り調整用のSSTが入荷しました
片持ちスイングアームの車両に使用して便利な、リアのエキセントリックホイールハブを回す特殊工具です。チェーンの張り調整をする時の必需品です。
ストリートバイクの車載工具の中にも小さいながら似たような物が入っていますが、これはメーカーが748RS純正としてラインナップしているSSTです。車載工具の場合はバイクに積むために大きさに制限があり、結果として使いにくい物になってしまっていますが、これはサーキットの現場やファクトリーで使用する事を前提にしているのであくまで使いやすさを重視しています。748/916/996/998、その他MHeやS4R/RS等の片持ちスイングアームの車両に使用出来ます。
純正品番:887131868
☆完売しました。ありがとうございました。
2006年12月19日
オイルポンプの画像ですが
これは996F00のエンジンに使われていたオイルポンプです。
オイルギャラリーをよく見ると、機械加工で通路を広げたり形状を変えたりと、いろいろな細工がされているのが判ります。
そして最近の市販車のオイルポンプもこれを元にしたような形になっているんですね。レースフィールドからのフィードバックというやつです。
2006年12月06日
取材は無事に終わりました
無事に取材を終えてSPSが帰って来ました。国際ライセンスのライダーによる試乗は芦ノ湖スカイラインで行われたとの事です。
事故や転倒が無くてほっとしています。勿論雑誌社はこうした取材の時、不測の事態の為に保険に入っていますが、いくら保険金が出たところで絶版になっている部品は買えません。モメるのは目に見えていますからね。
2006年12月03日
純正のライドハイトゲージが入荷しました
以前販売していたTFDオリジナルのライドハイトゲージが完売して久しいですが、再製作して販売するほどの余裕は無いのでこれでどうでしょうか?
メーカー純正SSTのライドハイトゲージです。
TFDオリジナルだった物もディメンジョンはこれに準じていますので、測定値には互換性があります。TFDオリジナルの物は大体そのまま使用できる物でしたが、こちらはイタリア製ですから車体に合わせて若干の加工や改善が必要となる可能性があります。(すんなり取り付けが出来ない事があります)
☆完売しました。ありがとうございました。
この機会に
せっかくSPSをリフトに載せたので、以前入手したものの、まだ装着していなかった部品を取り付けました。
一つはオリジナルの新品純正ハンドル、もう一つはやはりオリジナルのクラッチカバーです。
ハンドルはもうとっくの昔に生産中止で廃番になり、入手不可だったのですが、ラッキーな事にたまたま新品を入手する事が出来ました。これとは別に中古品も入手していたので、どちらを取り付けるか悩んだのですが、結局新品の方を装着しました。
バイクでもクルマでも、最終的にはメーカーが出荷したときの状態に戻したいという欲求が生まれるのは面白いものですね。
久しぶりに、、、、。
突然ですが888SPSを取材したいという話を頂きました。
暫く動かしていなかったので、この機会に一通りの整備を行いました。
タイヤを替えて、オイル交換、ブレーキ、クラッチのフルード交換、バッテリー充電、その他諸々です。
エンジンは一発でかかり、いまだに快調です。
明日その辺を一回り試乗してみるつもりです。