2010年01月27日

エンジン様ご苦労様でした

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動力計から降ろしたエンジンをエンジンスタンドに載せました。今回どのくらいエンジンを使ったかという目安として、どのくらいガソリンを使ったかということから判断する事にしました。全部で約50リッター弱です。多めに見積もっても走行500kmというところでしょうか?

今回改めて思った事があります。同じ仕様のエンジンでも個々のエンジンやスロットル関係の補機類にはかなりの個体差が有り、そのため、あるエンジンと補機類の組み合わせのマネージメントを詰めてゆくと、その組み合わせ専用とも言えるマネージメントが出来上がります。そう考えると、不特定多数の同じ仕様のエンジンなら何にでも過不足なく使えてしまうメーカー純正のマネージメントというのは本当に素晴らしいもので、ある意味驚異的だと思います。

このままこのエンジンを身請けしてくれる方がいらっしゃればそれはそれで結構なことですが、そうならない場合は引き続きいろいろな事を試してゆこうと思います(時間とお金の余裕があればですが)。どなたかこのエンジンの今後を引き受けていただける方はいらっしゃいませんか?エンジン下取りも歓迎です。いずれにせよこのエンジンは今回のタイミングで腰上を分解点検して内部のチェックを行います。

 

 

 

  

Posted by cpiblog00738 at 00:35

いったん後片付けです

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まだ試したい事は山積みなのですが、動力計に載せるエンジンが後につっかえているのでいったん撤収です。

今回点火時期は触りませんでしたが、次はそこも詰めてみたいです。それには排気温度計とノックセンサーが必要ですね。排気温度計は持っているのであとは取り付け座を排気管に溶接すれば良いのですが、ノックの音を聞く設備はそれを扱う人間ごと借りてくるしかないですね。そんなに神経質にならないで適当にいじっても大丈夫だよ、という人もいますが、私は昔の人間なので何の根拠もなく点火時期を触るのが怖いのです。燃調が外れてもエンジンは壊れませんが、点火時期が外れるとエンジンは一発で壊れるというイメージが頭の中にあります。何しろドゥカティのエンジンは部品が高いので絶対に壊したくないですしね。

  
Posted by cpiblog00738 at 00:10

2010年01月26日

全負荷状態です

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スロットル開度全開、エンジン回転数10,500rpmの全負荷状態を数十秒続けるとこんな状態になります。別にコンピューターグラフィックでエキパイに色をつけたわけではありません。この画像を撮るために動力計室の中に入りましたが、一言では言い表せない環境です。何か事故が起こったら死んじゃうかもしれない、という感じです。でもこの桃色はいつ見ても美しいと思います。

この時に得られた出力はスプロケット軸出力で修正係数を加え、145.5馬力でした。以前行った999Sエンジン+モーテック制御の場合とほぼ同等です。

ついでといっては何ですが、インジェクターをノーマルから749R等に使われている12穴のタイプに交換してどうなるかも試験してみました。双方のインジェクターは容量が異なるのでインジェクターだけ交換してそのままのマップでエンジンをかけるとゲロゲロに濃くなってエンジンにそのパフォーマンスを発揮させる事は不可能ですが、全域にわたってマッピングをやり直し、このインジェクター用のマップも作成しました。パワーチェックも行いましたが、全負荷時の出力はノーマルインジェクターと比較して特に有意差はありませんでした。おそらく動力計でははっきり計測できない中低速域において性能差があるものと思われます。スロットル全開の最高出力付近では、空燃比が合っていれば供給される燃料の霧化状態等に出力は左右されないのでしょうね。

  
Posted by cpiblog00738 at 10:48

マッピング作業中

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動力計の上でエンジンを回しながらマッピングを行っている様子です。EVR-3にはオートマッピングという、指定した空燃比になるように自動的にマップを作成する機能もありますが、とりあえず今回は手堅く手動操作によるマニュアルマッピングで作業を行っています。

マッピングは元々製品にインストールされているマップを元に行っていますが、表示画面の色が赤くなっているところが既に変更された部分です。本来空燃比はパソコン画面上に表示されますが、表示を読み取りにくいので今回は外付けの空燃比計を2個使用しています。テスタストレッタエンジンの場合、テスタグランデのエンジンと比較すると空燃比は薄めの方が調子が良いようです。燃焼室やそれに付随する部分の設計が新しいので、燃焼状態が良いということなのでしょうか?

 

  
Posted by cpiblog00738 at 10:18

EVR-3

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他の仕事に時間を取られてなかなか進まなかったEVR-3の動力計による試験ですが、やっと作業を進展させる事が出来ました。

エンジンの仕様は完全ノーマルで、排気系はテルミφ57mmのフルエキ。スロットルボディーもノーマルで、エアボックスのみ取り付け、ダクトとエアクリーナーは無しです。実際の走行とはいろいろと条件が違いますが、まず動力試験で得られたマップを基本マップとして全ての基準とし、そこから実走行で必要とされるいろいろな補正を加えて行くのがまっとうな方法だと考えています。

しかし今までの経験では、動力試験で得られたマップそのままでサーキットを走行した場合、特に不都合が生じたことはありません。そのままで十分のような気がします。そこから細かく詰めてゆけばかなりの改善の余地はあることも勿論承知しています。でもそこまでやる事を求めるかどうか、それが必須であるかどうかはその人次第だと思います。それに加えてそうした改善を行う場合は、運転手が何を求めていて、その結果何をどうして欲しいのか、ということを正しく伝えてくれないと、どう手を付けて良いのか決定できないということもあります。

  
Posted by cpiblog00738 at 10:00