2013年08月26日
SP4 リアサス
エンジンが出来上がったので次はエンジンをフレームに載せるのですが、その状態で前後の足が付いていないと移動もままならないので、まずその前にサスペンションのオーバーホールです。おそらく新車時のままのオーリンズですが、流石オーリンズ!としか言いようがありません。21年前に入れたガスは全く抜けていません。状態は良好です。さすがに外気に直接触れるバンプラバーは割れていたり、ダストシールにはヒビが発生していたりしますが、これは致し方ないでしょう。消耗部品を交換し、作業は無事に終了しました。
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20:15
2013年08月24日
SP4 エンジン完成
やっとエンジンが完成です。
水ポンプのインペラとカバーは916系の部品です。これはTFDで851系のオーバーホールやレストアを行う場合の常套手段で、これらの部品を使用することによりエンジン低回転域での冷却水の循環効率が格段に上がります。
それと水ポンプカバーに取り付けられている黒色のホースユニオンは当時のコルサの部品でアルミ製です。たまたま余っていたので使ってみました。なんといっても軽量で腐食に強いのが魅力です。
水ポンプのインペラとカバーは916系の部品です。これはTFDで851系のオーバーホールやレストアを行う場合の常套手段で、これらの部品を使用することによりエンジン低回転域での冷却水の循環効率が格段に上がります。
それと水ポンプカバーに取り付けられている黒色のホースユニオンは当時のコルサの部品でアルミ製です。たまたま余っていたので使ってみました。なんといっても軽量で腐食に強いのが魅力です。
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23:11
ベベル、完成しました
やっと完成しました。試乗も入念に行いました。何しろ古いバイクなので一通りちゃんとやったとはいえ、実際に走行すると何が起こるかは未知数です。とはいえ、実際にレストアに手を下した人間がそんな意識を持っていてはお客様に申し訳ありません。ということで行って来ました、長距離試乗に。試乗コースは厚木までの往復です。一般道と高速を含め、60km以上走ってきました。結果は特に問題も無く、特に試乗した時間帯は異常に気温が高く、バイクにとってはかなり過酷な条件だったので、改めてバイクの完成度の高さを確認することが出来たと思います。
自分がベベルを一般公道で走らせたのはおそらく30年ぶりくらいでしょうか。久しぶりに走らせて、いろいろな事を思い出しましたね。特に高速道路で5速5000rpm程度で巡航した時の気持ちよさは最高でした。(記憶ではもうちょっと上の6000rpm辺りが一番美味しいところだったはずなのですが、まだ慣らし中なのでそこまで回すのは控えました)現行バイクには期待できない面白さですね。
自分のベベル(30年以上前から持っていますが、当時筑波で転んでからずっと不動のままです)も復活させねばと改めて思いました。
自分がベベルを一般公道で走らせたのはおそらく30年ぶりくらいでしょうか。久しぶりに走らせて、いろいろな事を思い出しましたね。特に高速道路で5速5000rpm程度で巡航した時の気持ちよさは最高でした。(記憶ではもうちょっと上の6000rpm辺りが一番美味しいところだったはずなのですが、まだ慣らし中なのでそこまで回すのは控えました)現行バイクには期待できない面白さですね。
自分のベベル(30年以上前から持っていますが、当時筑波で転んでからずっと不動のままです)も復活させねばと改めて思いました。
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22:54
2013年08月23日
SP4 ヘッドガスケット等
画像の右の2枚が本来使われていたヘッドガスケットで、このタイプのガスケットの厚さは約1.2mmです。残念ながら現在廃番です。中央の2枚は現在入手可能なヘッドガスケットで、厚みは約0.5mmです。厚さがまるで異なります。これをそのまま組んだらNGなのは言うまでもありません。
ではどうするかというと、シリンダー下側のベースガスケットの厚さを厚くしてスキッシュの隙間(ピストンとヘッドの隙間)を今までと同じにすれば良いわけです。昔からこういった仕事をしていると、厚さが0.2、0.3、0.4、0.5mmといった種類のベースガスケットは手持ちがあるので、それらを適当に組み合わせて重ねて使用します。その方法でそんなに困ることはありませんが、画像左のような便利な部品もあります。
これはメーカーがそれ用に用意したガスケットで、厚さは1.0mmです。これをそのまま組めばバッチリになるかと言えば必ずしもそうはなりませんが(たまにはドンピシャになることもあります)、とりあえず便利な部品であることは確かです。厚いガスケット使用した時用の画像にある太いオーリングもメーカーは用意しています。結構面倒見は良いと思います。
ではどうするかというと、シリンダー下側のベースガスケットの厚さを厚くしてスキッシュの隙間(ピストンとヘッドの隙間)を今までと同じにすれば良いわけです。昔からこういった仕事をしていると、厚さが0.2、0.3、0.4、0.5mmといった種類のベースガスケットは手持ちがあるので、それらを適当に組み合わせて重ねて使用します。その方法でそんなに困ることはありませんが、画像左のような便利な部品もあります。
これはメーカーがそれ用に用意したガスケットで、厚さは1.0mmです。これをそのまま組めばバッチリになるかと言えば必ずしもそうはなりませんが(たまにはドンピシャになることもあります)、とりあえず便利な部品であることは確かです。厚いガスケット使用した時用の画像にある太いオーリングもメーカーは用意しています。結構面倒見は良いと思います。
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00:17
2013年08月22日
SP4 エンジン左側
タイミングギア、シフト機構、フライホイール等を組み立ててエンジン左側も大体出来上がりました。シフトのリターンスプリング大小各1個やシフトコントロールアームも新品にしています。この写真ではフライホイールの右裏になって見えませんが、シフトアームの位置やギアの入り具合を調整するのは、偏芯ピンを微妙に動かしたり、部品を付けたり外したりの結構面倒な作業です。
Posted by cpiblog00738 at
23:57
SP4 スターターワンウェイ
スターターのワンウェイベアリングです。非常に傷みやすい部品ですね。部品がダメになるとセルが空回りしてクランキングしなくなります。調子の悪いエンジンほどエンジンストップしやすいので、再スタートのためにクランキングさせる頻度が高くなりますから消耗が激しくなります。
この状態では当然ながら新品に交換です。今回は相手側のリングギアも新品にしました。
この状態では当然ながら新品に交換です。今回は相手側のリングギアも新品にしました。
Posted by cpiblog00738 at
23:50
SP4 クラッチ
エンジン右側を組み立てています。
クラッチハウジングは現行モデルのアルミ製です。
ドラムも最近のモデルの部品で、中心部分にスチールのスリーブが鋳込んであるタイプです。996以前(だったかな?)のこの部品は全体がアルミ製で、ワッシャーと接する所がどんどん削れて減っていってしまう代物でした。その部分にスチールが鋳込まれるようになってからはその問題は皆無ですね。
クラッチハウジングは現行モデルのアルミ製です。
ドラムも最近のモデルの部品で、中心部分にスチールのスリーブが鋳込んであるタイプです。996以前(だったかな?)のこの部品は全体がアルミ製で、ワッシャーと接する所がどんどん削れて減っていってしまう代物でした。その部分にスチールが鋳込まれるようになってからはその問題は皆無ですね。
Posted by cpiblog00738 at
23:41
2013年08月17日
SP4 腰下組み立て
クランクケース内部の部品を仮組みしてシム調整を行います。特にベアリングを交換したからというわけではなく、元々新車時からそんなにちゃんと調整されているとは限りませんから、ケースを開けた場合この作業は必須です。組んであった状態にそのまま戻すような作業では、せっかくケースを開けたのにもったいないです。この作業を自分が納得できるまで行うと、ケースを閉じて計測確認してまた開けて調整してという作業を大体30回くらいはしていると思います。
Posted by cpiblog00738 at
18:07
SP4 クランクケース
クランクケースに新品のベアリング類を組み付けました。蛇足ですが、この時代のクランクケースにはキックシャフト取り付け用の型がまだ残っていますね。実際にキックペダルが付いているドゥカティエンジンで私が見たことのある一番新しいやつは、カジバのエレファントだったと記憶しています。
Posted by cpiblog00738 at
18:00
888SP4 作業再開
諸事情により作業がストップしていた888SP4の作業を再開しました。作業が滞った直接の原因は部品の入荷待ちだったのですが、部品入荷後もタイミングが合わず、なかなか作業に手をつけることが出来ませんでした。
画像はクランクシャフト支持のボールベアリングのブッシュです。ブッシュの中でベアリングの外輪が回ってしまって、ブッシュが磨耗してしまったものです。このブッシュも入荷待ちの部品のひとつでした。
画像はクランクシャフト支持のボールベアリングのブッシュです。ブッシュの中でベアリングの外輪が回ってしまって、ブッシュが磨耗してしまったものです。このブッシュも入荷待ちの部品のひとつでした。
Posted by cpiblog00738 at
17:58
2013年08月11日
ベベル、スプロケット&ナット
スプロケット、それを取り付けるナット、及びロックワッシャーです。いずれも新品で、現在でも入手は非常に容易です。スプロケットは社外品ですが、いまだに商品としてラインナップされていて速やかにデリバリーされるのは流石ベベルですね。ナットとロックワッシャーは日本製です。このメーカーではこのナットに使用する専用の工具(ソケット)まで用意しています。したがってタガネは不要です。(笑)
Posted by cpiblog00738 at
17:06
2013年08月07日
トンボ
うちの庭には元バスタブだったものを利用した池があって金魚や水草を育てていますが、何時の頃からか毎年この季節になるとトンボがやってきます。シオカラトンボですね。やって来るというよりはおそらく毎年この池に産卵し、育ったヤゴが羽化してまたここに産卵して、というようにこの池を中心に生息して世代交代しているのでしょう。池の周りをテリトリーにしているようで、いつも周辺の何処かに居ます。指を指したりするとかなり反応します。面白いです。
Posted by cpiblog00738 at
00:36
2013年08月06日
ベベル、ピックアップハーネス
そうそう、とんでもない状態になっていたピックアップハーネスも修復しました。配線がピックアップコイルから出た所で新しいハーネスにハンダ付けし、その周りはエポキシの樹脂で固めました。エポキシ樹脂といってもいろいろあって、これは完全に硬化してもカチカチにならずに何時までも弾性があり、エンジンのクランクケース等に使用すると10年たっても大丈夫です。90年代にクラックを処置したケースカバーがいまだに問題なく現役で使われていたりするので信頼できます。配線そのものはちょっと前のキャブのSSやモンスターの部品で、ハーネス部分のみを使用しています。
Posted by cpiblog00738 at
23:49
ベベル、バルタイは?
せっかくの機会ですから、バルブタイミングも計測しました。調整が必要なほど大きくずれていたらまた仕事が増えるのでちょっとドキドキものでしたが、さすがギアトレインですね。この個体に関してはほぼ指定値通りで調整の必要はありませんでした。
Posted by cpiblog00738 at
23:38
2013年08月02日
ベベル、シリンダとピストン
内燃機屋さんからボーリングが出来上がってきました。
ピストンは現行のリプロ品です。サイズは1mmオーバーです。見た感じピストンのトップがノーマルより若干盛り上がっているようなので、圧縮はちょっとあがりそうです。個人的な考えとして、正直な所この手のビンテージバイクの場合圧縮はあまり上がって欲しくないので、ちょっと厚めのベースガスケットを製作してみようかなと考えています。
ピストンは現行のリプロ品です。サイズは1mmオーバーです。見た感じピストンのトップがノーマルより若干盛り上がっているようなので、圧縮はちょっとあがりそうです。個人的な考えとして、正直な所この手のビンテージバイクの場合圧縮はあまり上がって欲しくないので、ちょっと厚めのベースガスケットを製作してみようかなと考えています。
Posted by cpiblog00738 at
00:01
2013年08月01日
ベベル、エンジン組んでます
エンジンの腰下を組んでいます。ここまで真剣にベベルのエンジンを組むのは久しぶりです。おそらく何十年ぶり?のような気が。腰上のオーバーホールくらいは最近やりましたが、腰下まで最初から組むのは本当に久しぶりです。
今回エンジンを組むにあたって、あらかじめシムを沢山用意しました。特にベベルギアのバックラッシュを調整する内径φ15mmのシムは0.1、0.15、0.2、0.3、0.5mmと10枚単位で入手しました。おかげでベベルギアのバックラッシュ調整は滞りなく、尚且つ納得のいく状態に調整できました。
80年代初頭は自分がこの業界に入った頃ですが、当然ながら当時の新車はベベルです。自分が働いていたショップではこの当時新車が売れまくって、年間の販売台数が200台以上だったこともあります。自分のエンジンは当然ながらお客さんのエンジンも日常的にばらしたり組んだりしていましたが、こうしてエンジンを組んでみると忘れていたいろいろな事を思い出して感慨深いです。
今回エンジンを組むにあたって、あらかじめシムを沢山用意しました。特にベベルギアのバックラッシュを調整する内径φ15mmのシムは0.1、0.15、0.2、0.3、0.5mmと10枚単位で入手しました。おかげでベベルギアのバックラッシュ調整は滞りなく、尚且つ納得のいく状態に調整できました。
80年代初頭は自分がこの業界に入った頃ですが、当然ながら当時の新車はベベルです。自分が働いていたショップではこの当時新車が売れまくって、年間の販売台数が200台以上だったこともあります。自分のエンジンは当然ながらお客さんのエンジンも日常的にばらしたり組んだりしていましたが、こうしてエンジンを組んでみると忘れていたいろいろな事を思い出して感慨深いです。
Posted by cpiblog00738 at
23:51