2015年10月31日
カムシャフトの軸受け

楕円で囲んだ部分ですが、当たりが強いですね。
場所はタイミングプーリーのところです。
原因はベルトのテンションが強すぎることにあると思います。
エンジンはアルミで出来ているので、温まると膨張します。
冷間時では緩く感じるベルトの張りでも、エンジンが温まった状態でベルトを触ってみるとびっくりするくらいベルトの張りはきつくなっています。
過度にベルトが張られているとタイミングシャフトとカムのプーリーがベルトで内側に寄せられて軸受けに強く当たってしまうのです。
このくらい当たりが強いと、ひょっとして性能の悪いオイルだったりしたら焼付いてしまうのでは?と思ったりもします。
これがカムシャフトがボールベアリングで支持されているデスモクアトロのエンジンの場合だと、ベアリングが嵌っているカムホルダにしわ寄せが行きます。
ベアリングと接しているアルミの部分の画像と同じ方向が摩耗してピカピカに光って見えるようになります。
その場合は機械加工痕が全く見えなくなるので、真円であるべきハウジングが真円ではなくなっていますね。
ベルトの張りはどのくらいが適正かと聞かれれば、当然ながらメーカーの指定値とお答えするしかありませんが、自分的にはメーカーの指定値は張りが強すぎると思います。
ベルトの強度、バルブタイミングの正確さ、その他諸々の条件を総合的に判断した結果の指定値ではあると思いますが。
ちなみにRS等のレーシングエンジンの場合、ベルトの張りはストリートバイクのそれと比べると極端に緩く指定されています。
こんなんで良いの???というくらいダルダルです。
そんな訳で、自分はベルトの張りに関しては緩めが好みです。
Posted by cpiblog00738 at
21:54
2015年10月15日
ミッショントラブル(ほぼ止め)

左足の力の強すぎる人の仕業です。
この事象はシフトアップかダウンかに関わらず、3速に入れる時に起こります。
何故こんなことが起きるかを説明します。
3速に入るということはカウンターシャフト(画像上のシャフト)の右から2番目のギアが左に動いて右から3番目のギアとドッグで噛み合って一緒に動くようになるということですが、この時にあまりに強い力でギアを左に送るのでその隣の右から4番目のギアまで左に動かしてしまうからです。4番目のギアはその左側にサークリップが有って動かないようになっているのですが、あまりに強い力がかかるとサークリップが溝から外れてしまうというわけです。で、本来動かないはずの右から4番目のギアが左に大きく移動すると、そのギアとその左にあるギアのドッグが噛み合ってしまいます。
ということは、3速と4速のギアが 同時に噛み合うことになり、その結果がこの始末というわけです。
サークリップがふっ飛んだところを観察すると

サークリップは何回か行ったり来たりしていたんでしょうね。
Posted by cpiblog00738 at
17:20
2015年10月13日
片持ちハブのメンテナンス

特にレースで使用している場合ですが、自分が乗っている916レーシングを例に、ちょっとしたメンテナンスの実例です。

画像では微量ですが、それは走行毎にメンテを行っているからで、メンテを行わずに放置した場合はかなりの量のマグネシウムがこびり付いている筈です。



新品時は美しい機械加工の面でだったのですが、使用するうちにどうしてもこのように面が荒れてしまいます。


これでとりあえずメンテは終了です。
重複しますが、この自分の916レーシングは走行毎にこのメンテを行っています。
ノーメンテにしておくとホイールから剥がれたマグネシウムがハブ側にどんどん積み重なってボコボコの状態になります。
タイヤ交換等で一度ホイールを外して再度取り付ける場合、かなり気持ち悪いというか、そのままではちゃんと取り付けたという気分になりませんよね。
たまには気にしてみてください。
Posted by cpiblog00738 at
09:23