2017年07月15日
2017年07月05日
スリッパークラッチ

世の中には星の数ほどいろいろなタイプのスリッパークラッチキットが出回っています。その中から何を選択するのが良いのかは難しいところで、実際に試してみれれば一番良いのですがなかなかそうはいきません。自分の場合は916の時代からずっとRSの部品を使用してきました。それはRSの部品なら、とりあえずそれを使えば間違えは無いだろうという考えからです。
ところがずいぶん前になりますが、とあるお客様のバイク(レース専用車です)にこれを取り付けました。そのお客様はアマチュアレースのレベルではトップクラスの方ですが、去年だったでしょうか、このクラッチキットの注文を追加でいただいたのです。それも入手できるうちにストックしておきたいと複数個です。
それまでこのクラッチキットについてはそんなに興味がなかったのですが、このお客様のこの動向を見て自分も試してみる価値があると気付きました。ということで私も今年から自分のバイクにこのクラッチキットを装着して走っています。
結論から言うと、今まで使った中で一番良い!!!です。何が良いかと言いますと、レーシングスタートでの半クラッチ状態の操作性です。ジャダーが皆無です。自分の場合はレースのスタートが下手なのでもうこれは手放せません。あまりにも半クラッチがスムーズなので今年のレースの初戦はクラッチを滑らせすぎてスタートを失敗してしまいましたが、最近やっと慣れてきました。あまり状態のよろしくないスリッパークラッチでも一旦走り出してしまえば不具合は感じにくいものですが、レーシングスタートの時はクラッチの状態の良し悪しがもろに出ます。
それとスパイダースプリングが存在しないので、当然ながらそれの破損のリスクからは解放されます。構造上メンテナンスが比較的容易なのも好ましいです。勿論こういった類の部品をレースで使用するので距離が延びるにつれて性能は劣化しますが、それでも6,000km程度は持つようです。(誤解のないように付け加えますがクラッチディスクではなく本体の話です)例えばハウジングのクラッチプレートの当たる溝が深くなればクラッチのつながりがスムーズでなくなるのは当然ですよね。





今のところ私が感じるこのクラッチキットの良さはレースでのスタート時のみですが、10周そこそこのレースではスタートの良し悪しはかなりのウエイトを占めますからもう手放せません。付け加えますが街乗りでこのクラッチを使うメリットは・・・やっぱり無いかなあ、、、。(笑)スリッパークラッチは頻繁なメンテが必要ですし、街中でレーシングスタートは普通しないですよね。
ちなみにまだ幾つか在庫は確保してありますから、気になる方はお問い合わせください。
Posted by cpiblog00738 at
13:20