2018年06月13日

シャシダイセッティング

 シャシダイセッティング、今回はちょっと古めの996デスモクアトロエンジンです。元々のエンジンはベーシックモデルなのでデカいクランクウェブに鉄コンロッド、カムシャフトも普通の大人しいタイプです。そのエンジンにSPSのクランクとチタンコンロッド、カムもSPS、インテークバルブは748RS、バルブスプリングも748RS、そういった部品を組み込んだエンジンです。それに加えてインジェクターを並列接続してツインインジェクターに変更しました。その理由は、元々のスロットルボディーはシングルインジェクターのため出力が上がるとインジェクターの容量不足が発生する懸念があったからです。最初はこんなに大改造してしまってちゃんとセッティングが出せるのか、正直に言ってちょっと不安でした。

S4R いろいろとやり込んだ結果、そこそこ満足のいく結果が出ました。スロットル全開のパワーチェックです。





S4R-1 中低速域もこの通り。勿論これらの結果はあくまでシャシダイ上でのもので、実走となるとまた変わってくることは承知の上です。それにしても実走してみての結果が大いに気になるところです。  

Posted by cpiblog00738 at 17:46

2018年06月09日

クロモリフレーム

先日フレーム交換のご依頼をいただきました。クロモリフレームを入手したのでスタンダードのフレームと操安性がどう違うのかを体験したいとのことでした。サーキット専用車なのでフレームにも大きな負荷をかけて走行しますから、お客様がどういった違いを感じることが出来るのか私も興味があります。自分の経験でもサーキット走行をするとコルサと街乗り車ではフレームの硬さというか剛性感が明らかに異なることが体感できますから、それと似たような印象となるのでしょうか?

IMG_0145 今回使用するクロモリフレームです。7と40の数字は製造時期で1997年の40週ということです。その後のアルファベット「C」がクロモリ製を表します。このフレームは1998年式の916SPSや748SPSに使用されていたものです。一部の1999年式のバイクにも使用されていたとの情報もありますが、それは実物を見ての判断ということになるでしょうか。ノーマルフレームの場合、材料はALS450と表記されていますがそれがどんなものかはよく判りません。450という数字は引張強さ(N/mm2)を表しているのでしょうか?一方クロモリフレームの方の材料は25CrMo4と表記されています。これはドイツのDIN規格での表示です。日本のJIS規格ではSCM420、もしくはSCM430が相当品であるということなので、引張強さは少なくとも830N/mm2以上ということになります。

IMG_0141 試しにフレームの重量を計測してみました。先に計測したのは今迄使用していたノーマルフレームです。10.14kgということで、結構軽量ですね、という印象です。




IMG_0144 で、次はクロモリフレームの方です。何と、8.93kg。9キロを切っています。構造はほぼ等しいので重量の差は肉厚の差ということになります。






 重量の違いだけで判断しても、形が同じだけでモノとしては別物ということになりますでしょうか?フレーム交換作業はもう終わっていますからあとは実走してみるだけです。どんな違いを感じることが出来るのか、楽しみです。  
Posted by cpiblog00738 at 10:15