2020年06月11日

燃調セッティング終了

1098Rパワーチェック めでたくシャシダイ上での燃調セッティングが終了しました。予想通りそんなに大きな変更は不要でした。画像のシャシダイデータグラフはスロットル全開時のパワーチェックで、今迄のエンジンとの比較です。今迄のエンジンはボアφ106mmストローク64.7mmの1,141cc、今回はボアは変わらずφ106mmでストロークが67.9mmになった1,198cc。排気量増加の分、きっちりパワーアップしちゃってますね。この馬力は扱える自信がありません。
 数年前に自己ベストが出たときの排気量は1,098ccで162馬力くらい。この時は筑波走行していてS字の2個目とCXから先の2ヘアの手前でスロットルを全開にすることが出来ました。その次のエンジン(今迄使用していたエンジン)はそこから約15馬力アップで、こうなると既に上記2ヶ所では全開に出来ません。全開にしたら何処かへ飛んで行ってしまいそうです。また2ヘアの立ち上がりでは、立ち上がったギアから一つシフトアップして不用意に全開にするとその瞬間にフロントがリフトアップしてしまいます。安心して全開に出来るのはもう一つシフトアップしてからです。
そんなエンジンから更に馬力アップです。絶対に乗りこなせない自信があります。(笑)どうなる事やら、、、、。
  

Posted by cpiblog00738 at 11:26

2020年06月10日

エンジン修理中

 筑波TTのレースまでそんなに時間が無いのでせっせとエンジンを修復しています。時間的なことと費用的なことを考えて、部品はTFDに在るもので何とかします。ということでクランク、コンロッド、ピストンは1098Rのノーマル部品になりました。要するに1098Rのノーマルエンジンになるということです。

IMG_2702 クランクシャフトです。ノーマル部品としては歴代ドゥカティのストリートバイクの中でダントツに過激でお金がかかっているクランクでしょう。






IMG_2703 コンロッドは削りではなく型物のチタンコンロッドですが、通常のタイプよりも2点間がちょっと短いです。1198系はロングストロークなので各部の寸法合わせのしわ寄せがコンロッドの長さということになっています。数的に希少なのでなかなか中古部品として市場に出回りません。



IMG_2704 クランクとコンロッドのAssyです。







IMG_2731 こちらはシリンダヘッドです。メンテナンス作業をしていつも思うのですが、チタンバルブのヘッドはバルブ周りのダメージが少ないです。バルブの大きさが半端ではないのでバルブの重量によって動弁系の負担にかなり差があるようです。



IMG_2737 話は飛びますが、エンジンは出来上がって車体に搭載され、現在燃調のセッティング中です。今の季節だとベンチ室の中の気温は30度を超えますから冷却が厳しいです。夏場でなければ車載のラジエーターに送風ファンの風を当てれば特に問題は起きませんが、今の季節だとそうはいきません。
 で、写真を見るとラジエーターが装着してありません。


IMG_2739 どうなっているかというと、冷却水は外部からの供給です。ベンチ室の外の地中にある水タンクからベンチ室内のタンクにポンプで水を循環させ、その水をエンジン冷却に使用しています。地中の温度というのは安定しているようで、今の季節だと供給される水は冷たく感じます。夏に井戸水が冷たく感じられるのと一緒でしょうか?


IMG_2738 勿論水温はサーモスタットで管理しています。使用しているのはドゥカティ純正の部品です。このシステムの恩恵で長時間エンジンを回し続けても水温は非常に安定しています。今回のセッティング中でも水温は71±2度の範囲から外れることは皆無でした。ちなみにベンチ室内の気温は32度です。



  
Posted by cpiblog00738 at 11:59