2023年02月12日
4速が無い?!
とあるコーナーを立ち上がって全開で加速し、シフトアップしていきます。2速から3速へ。次に3速から4速へ。しかし4速に入らず空ぶかし状態に。慌ててもう一度シフトアップ操作をすると5速に入ってしまいます。そこで4速に入れようとしてシフトダウンをするとギアが入らずにニュートラル状態に。そこでもう一度シフトダウン操作をしてみると3速に入ってしまいます。おかしいと思ってシフトをガチャガチャやっているとだんだん状況が飲み込めてきます。出た結論は「4速が無い!」です。
原因はこれです。シフトドラムの溝が割れてしまっています。こうなるとシフトフォークが4速の位置まで移動しなくなります。これは SUPERBIKE1198 系で稀にですが発生するトラブルです。おそらく街乗りでは発生しないと思われますが、サーキット走行の頻度が高くシフト操作の入力が強い場合に発生します。
勿論対策は部品交換しかありません。それも現在入手できる新品への交換が推奨されます。部品取りエンジンから外した中古品は勿論問題無く使えますが、可能であるならば新品が進めです。
理由は画像の通りです。下側が現行の新品ですが、よく見ると軽量穴の径が小さくなっています。つまり今迄割れやすかった部分の肉が厚くなっているのが分かると思います。部品番号は変更されておらずそのままですが、現行部品はちゃんと対策が施されているということですね。
Posted by cpiblog00738 at
09:25
2023年02月07日
Super Mono シャシダイセッティング
スーパーモノをシャシダイ上で走らせて燃調のセッティングを取り直しました。このバイクは筑波サーキットで1回、FISCOで2回、実際に走らせましたが、どうひいき目に見ても燃調はかなり外れていると言わざるを得ない状態でした。特にコーナーの立ち上がりでの加速が鈍く、場合によってはストール寸前という状況に陥ることも珍しくなかったので、これは何とかしなければいけないと思い続けていました。
しかし空燃比を計測するためにはエキパイに空燃比センサーの取り付けボスを取り付ける必要があります。でもオリジナルのエキパイに溶接してセンサーボスを取り付けるのには抵抗がありました。オリジナル状態を保ちたかったからです。そこでエンジン真下付近のエキパイの接続部にセンサーボスが付いたアダプターのパイプを製作して割り込ませるという方法でその問題をクリアしました。
そしてまずは現状のままの状態でシャシダイ上で走らせて取れたデータがこれです。空燃比、酷いことになってましたね。コーナー立ち上がりはおそらく5,000rpm付近だと思われますが、そこがこんな空燃比だったら失速するのも無理はありません。逆にこんな空燃比でもバイクはそれなりに走るので、それはそれでビックリです。
何度かマップを書き直して得た結果がこのグラフです。2気筒ではなく単気筒なので燃調マップの書き直しが早く進みます。あまり細かく詰めてもゲインは少ないので適当なところで終わりにしました。(実はこういったセルフスターターの無いバイクの場合、シャシダイ上でのエンジン始動にはかなりの困難が伴うのでそれも理由の一つです)
最高出力は64〜65馬力というところでした。最高出力を発生する回転数は9,000rpm弱なので、やはりそんなに高回転型のエンジンではありませんね。550ccの単気筒でボアストロークが100x70mmですから妥当なところでしょうか。オリジナルファイルの回転リミッターは11,000rpmで介入しますが、9,000rpmを超えると明らかに馬力は落ち込んでいきます。
今年も最低1回はこのバイクでレースに出ようと考えていますが、あまり高回転まで回さずに優しく運転するように心がけようと思います。
Posted by cpiblog00738 at
22:24