2023年05月23日
エンジンオーバーホール中 その2
続きです。クランクシャフトからコンロッドを取り外して点検中です。クランクピンは非常に綺麗で状態に問題はありません。このクランクピンの内部はφ20mm程度の中空になっていてオイル通路とスラッジ溜まりを兼ねています。プラグを外して内部の清掃も欠かせません。
コンロッドです。非常に軽量に製作されており、新品のハーフメタルを含めた1本あたりの重量は359.0gと359.1gです。重量に関しては重量合わせの作業はしていません。それでもこのばらつきですから、非常に精密な管理のもとに製作されているということですね。
取り外したハーフメタルです。さすがに消耗はそれなりに見受けられます。このタイプのコンロッドとハーフメタルは特殊で、一般的なハーフメタルに存在する爪(ツメ)が存在しません。コンロッド側にもツメが収まるスペースは存在しません。とある四輪のレースエンジン屋さんがこれを見て、「これじゃコンロッドの大端の中でメタルが回転したり横方向に動いてしまうから、これは設計のミスか不良品でしょう?」と言っていましたが、実際に使用してみたところそういった問題は今迄皆無です。
このハーフメタルの新品は全体的に色が真っ黒で何かの表面処理が施されているように見えますから、そのあたりに何かしらの秘密があるのでしょうか?
続きはまた後程。
Posted by cpiblog00738 at
09:52
2023年05月14日
エンジンオーバーホール中
お客様のエンジンのオーバーホールを行っています。車両は998S、レース仕様のサーキット走行専用車です。このエンジンを製作したのは2014年のことですからもうずいぶん前のことになりますね。2017年にクランクケースにクラックが発生してクランクケース交換を兼ねたオーバーホールを行った履歴があります。エンジンは最高に気合の入ったクランクに2001年型996RS純正の削り出しチタンコンロッド、ピスタルピストンの組み合わせで、φ60mmのフルエキとM197のフルコン等でセッティングをしてあります。TFD所有のシャシダイ上でほぼ150馬力出ているので、998テスタストレッタとしてはかなりのパフォーマンスが出ています。オーナーの方は最近レースエントリーこそしませんが、かなりの頻度で定期的にスポーツ走行に通っていますので、走行距離はかなりのものです。今回エンジンを開けた印象ですが、クラッチAssyは流石に消耗しているものの、その他に関しては状態は良好です。この手のエンジンは持ちが良いですね。ちゃんと組めば10年単位で楽しめます。サーキット走行メインでですよ!そりゃ最近の200馬力のバイクの方がエンジンは速いのは確かですが、タイムが出るかどうかはまた別の問題ですからね。優先順位の一番は乗ってて楽しいってことでしょう。
それと今日は筑波サーキットでTOTのレースがありました。私は筑波に行きませんでしたが、YouTubeでレースの様子はチェックしていました。TFDのお客さん関係も複数名走っていましたが、皆さん無事にレースを終えたのが確認できて良かったです。現地でお手伝いしていただいたTFD関係者の皆さん、ありがとうございます、お疲れさまでした。私がYouTubeを見ているだろうということで、スターティンググリッドで「名越さ〜ん」と呼び掛けてくれた方々、ちゃんと聞こえてましたよ。ちょっと感動しました。また、TFD関係者だけでなくこのレースに携わっていた方々皆さんにも感謝です。お疲れさまでした。これからも、もっともっとみんなで盛り上げていきましょう。
Posted by cpiblog00738 at
19:40
2023年05月05日
近況
連休前半は行楽日和が続き、皆さんお休みを満喫されたのではないでしょうか。私のケガはまだ完治とは言えませんので多少の不具合はありますが、問題無く普通に仕事に復帰しています。仕事が遅れてご迷惑をおかけした方々、誠に申し訳ありませんでした。また多くの方々にご心配をおかけしてしまい、深く反省しております。例年のことですが連休中は特にお休みを取ることは無く、地味に営業中です。何かあればお気軽にご連絡ください。
Posted by cpiblog00738 at
12:08