2024年10月26日
2024年10月15日
888コルサエンジン再生-9
![DSC02008](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/4/f/4fd6a723-s.jpg)
エンジン左側のカバーを組み立てます。写真は発電機のコイルです。クランクシャフトに取り付けてある発電機のローターはコルサ専用の幅が狭い軽量タイプなので、本来であればカバー側にもそれ専用の幅の狭い専用のコイルが使用するべきなのですが、今回はあえて幅の広いストリート用のコイルを組み合わせることにします。コルサ純正の発電機の出力は180Wということになっていて、現在においては若干出力が不足している印象が否めません。メーター、ラップタイマー、シフター、等の装備を後付けするのが一般的になっています。最近使われることが多いリチウムバッテリーも鉛バッテリーと比較して高めの充電電圧を要求してきます。180Wの発電量だと発電不足で、例えばコースインゲートでアイドリングさせながらコースインを待っていたらバッテリーが上がってエンジンが止まってしまった、というような実例も幾つか見ています。かといってローターまでストリート用にしてしまうのは気分的に躊躇してしまうので、今回はコイルのみ大型にしてみました。少しは発電量が多くなると期待しています。使用する916系アルミ製のカバーもストリートバイクの部品なのでそのままコイルが取り付け出来るのも都合が良いです。コイルからのケーブルは新たに引き直しました。
![DSC02011](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/2/c/2c782f1a-s.jpg)
それとお伝えし忘れていましたが、エンジンマウントボルトの太さが888はφ10mm、S4は12mmです。ということでこのエンジンのクランクケースに開いている穴の大きさはφ12mmです。性能の事だけ考えるとフレーム側の穴をφ12mmに広げてφ12mmのエンジンマウントボルトを使用するのが良いと私は認識しています。経験的に車体剛性がかなり上がる効果があるようで、888系レースバイクの持病であるストレートでの振られ等も明らかに改善されます。しかしまず今回はオリジナルのコルサフレームに改造はしない方向性で進めたいので、クランクケースの穴にカラーを挿入することでオリジナルのφ10mmのマウントボルトを使用することにします。
以上で今回のレポートは終了です。次はまた別の話題性のある?バイクについてのレポートを掲載する予定です。
Posted by cpiblog00738 at
10:09
2024年10月11日
888コルサエンジン再生-8
![DSC01998](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/6/1/6168fd3d-s.jpg)
こちらはクランクケースのシリンダー取り付け面に存在するオイル通路です。実際には使用されていないのですが、何故か2001年前後のエンジンには車種によってはこのオイル通路が存在している場合があります。実際にこのオイルラインは生きていて油圧がかかる場所となっており、そしてここに取り付けられるシリンダー側にはオイル通路が存在せず、オイル通路はここで行き止まりとなっています。しかしシリンダーベースガスケットに塗布された液体ガスケットのみでシールしてあるためにオイル漏れのトラブルが頻発します。そのトラブルの原因をつぶしておくためにこの穴にネジを切ってボルトで封印しました。
![DSC01999](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/3/8/386ced83-s.jpg)
![DSC02000](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/3/7/378c8aed-s.jpg)
![DSC02001](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/9/8/9844212e-s.jpg)
![DSC02005](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/4/0/40c6bfcb-s.jpg)
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12:16
2024年10月10日
888コルサエンジン再生-7
![DSC01982](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/a/9/a9384f03-s.jpg)
シリンダーヘッドの作業を開始します。分解したシリンダーヘッド構成部品です。緑色の陽極酸化処理が施された部分がある部品はマグネシウム製です。ロッカーアームのスリッパー面のメッキ剥離はありませんでした。ただしロッカーアームに関しては外観の色がまちまちで、メッキの剥離のために後から交換されたであろうものも幾つか混在しています。
![DSC01983](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/e/1/e1408fa1-s.jpg)
![DSC02007a](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/2/d/2d44eb09-s.jpg)
![DSC01985](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/4/c/4c5b2476-s.jpg)
![DSC01997](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/4/3/43048fbf-s.jpg)
![IMG_5024](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/9/e/9e05ab12-s.jpg)
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18:27
2024年10月04日
888コルサエンジン再生-6
![DSC01955](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/9/4/9406a588-s.jpg)
![DSC01956](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/e/c/ec841e70-s.jpg)
左の写真はメンテナンスのためにセルモーターを分解したところです。セルモーターはTFDに在庫がかなりあるので、その中から時代的に合致するもので程度が良さそうなものを選択しました。
右の写真はメンテナンスが終了し、組み立てる直前の写真です。コミュテーターは研磨してリフレッシュしました。オイルシール、ブラシセット、オーリング類は新品に交換です。
![DSC01964](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/c/b/cbc58fd0-s.jpg)
![DSC01969](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/9/0/90e7ec81-s.jpg)
![DSC01970](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/1/3/1370a05a-s.jpg)
![DSC01971](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/2/4/24550005-s.jpg)
![DSC01974](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/3/4/349da24b-s.jpg)
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2024年10月03日
888コルサエンジン再生-5
![DSC01940](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/6/6/661bcfcd-s.jpg)
こちらはシフトドラムです。下から、今迄使用していた888レーシングのオリジナル、ST4に使用されていたST4のオリジナル、999系のオリジナル、です。シフトドラムが回転した時の位置決めストッパーの機構が、888の場合は右端、ST4と999は左端、になります。また、よく観察するとシフトフォークを動かす溝の形状も異なるのが判ります。888とST4は同一形状ですが、999だけ溝の形状がスムーズというか直線的でガクガクしていません。時代が進むにつれて進化しているということです。今回はシフトフィーリングを優先して999系のシフトドラムを採用することにします。
![DSC01942](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/b/a/ba4723aa-s.jpg)
![DSC01943](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/2/b/2be2d13a-s.jpg)
次にエンジンのセルフスターター機能を取り付ける作業に取り掛かります。前述したようにコルサにその機構は存在しません。この当時は押し掛けがデフォルトです。普通に対応しようと考えると、P7、P8タイプのECUが使われているストリートバイクのフライホイール周りを移植するのが手っ取り早いです。例えば851/888系、916SP/SPS系、等のバイクの部品です。
そして右がストリートバイクのそれです。ストリートバイクの部品の方は鋳肌もむき出しで残っているし、自分の評価としてはレース用部品としてイマイチです。
![DSC01957](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/f/d/fd448aa8-s.jpg)
右はそれらを組み立てたところです。ちゃんとしたレーシングパーツになりました。
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10:41
2024年10月02日
888コルサエンジン再生-4
![DSC01913](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/2/2/2272a450-s.jpg)
今迄使用されていた純正オリジナルのクランクケースです。クランクシャフト支持のベアリングは通常のボールベアリングではなくローラーベアリングが採用されています。この頃の数年間、コルサとスーパーバイクにこのタイプのベアリングが採用されていました。ボールベアリングだと点接触ですがローラーなら線接触なので、大きな荷重を受け止めるのにはローラーベアリングの方が適しているのではないかという考えのもとにそうなったのだと考えられます。ストリートバイクだと888SPS、SP5も同じローラーベアリングが採用されました。しかし翌年の1994年型926レーシングからもとのボールベアリングに戻ってしまいました。おそらくメリットがあまりなかったのだと思います。ローラーベアリングの場合はクランクシャフトにイニシャルプリロードがかけられませんしね。
![DSC01912](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/d/b/db20c34b-s.jpg)
![DSC01923](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/3/9/3929c100-s.jpg)
![DSC01944](https://livedoor.blogimg.jp/cpiblog00738/imgs/4/c/4c6b4f25-s.jpg)
話は変わりますが、新車時にオイルクーラーが無いタイプのこの手のバイクにオイルクーラーを後付けした場合、この作業を行わないとオイルは殆どオイルクーラーを通過しないことになるので、せっかくオイルクーラーを後付けしても油温は下がらない、という事態が発生します。
Posted by cpiblog00738 at
20:47