2025年08月28日

リアハブ修理

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 エンジンは元気がいいのにバイクが前に進まなくなった、というトラブルです。リアハブのピンが4本とも折損していました。直接の原因はホイールナットの緩みだと思われます。本来ホイール側に刺さるようになる4本のピンは駆動トルクの全てを受け止めるものではありません。ハブとホイールがナットによって締め付けられたことによって生じる摩擦力でホイールは固定されています。ナットが緩むとピンが駆動トルクの全てを受け持つようになるので、駆動トルクや加減速の衝撃などが原因でピンの折損が発生します。

DSC02957 スピンドルのハブに関してはピンを交換すれば済むので大したことではありませんが、ホイール側がえらいことになっています。空回りさせてしまった結果、ハブの当たり面が削れてしまいました。こうなるとこのホイールは使用不可です。スペアのホイールに交換です。



DSC02961 スピンドル側は修理が終わりました。こちらの修理の難易度は大したことはありません。部品さえあればすぐに終了です。






DSC02965 作業の途中で発覚したスプロケットダンパーの不具合です。中と外が完全に分離してしまっています。外れた部分が運良くスイングアーム側ではなくスプロケットフランジ側の方向に動いたために、エキセントリックハブを削らずに済んでいました。おそらく新車時から使っていたものなのではないかと推測します。新品に交換して事なきを得ました。

  

Posted by cpiblog00738 at 18:16

2025年08月06日

クランクシャフトトラブル

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 あって欲しくない事ではありますが、サーキット専用車でレースを目的としているとたまにはこんなことが起こります。クランクシャフトは定期交換部品ではないので、クランクシャフトが折損するタイミングは予想がつきません。運が悪かったと思うしかないのですが、折れない個体は折れないのでクランクシャフトそのものが何かの問題を抱えていた可能性も否定できません。でもそれは目視では判別できません。

DSC02811 このような折損のしかただと、クランクシャフトがクランクケースを内部から外側に押し広げることになります。その結果、クランクケースにも致命的なダメージが及びます。こうなると被害は甚大です。クランクシャフトとクランクケース以外の部品が使用可能な状態であることを祈るばかりです。
  
Posted by cpiblog00738 at 19:21

2025年08月04日

こんなのは初めて見ました

 お客様がヤフオクで落札したエンジンがTFDに直送されてきました。ヤフオク落札エンジン直送というパターンは結構あって、その頻度は高いです。

DSC02818 届いたエンジンを早速分解しましたが、シリンダーヘッドを外したところピストンの真ん中に何か見慣れないマークが付いています。どう見てもスパークプラグのマークですね。(笑)前後シリンダー共に同じマークが付いています。プラグの位置をこのような視点から確認したのは初めてなので妙に新鮮で、本当にピストンのまん中なんだと感心しました。


DSC02821 それでシリンダーヘッド側はどうなっているのかと確認したところ、こんなになってました。プラグの先端は完全につぶれているというか、真っ平になっています。接地電極が2つあるタイプなので純正なのかな、と思いましたが、純正プラグでこんなことが起きるわけはないですね。それにこの位置にあるプラグの先端がピストンに干渉することはありません。


DSC02823 どんなプラグが付いているのか確認しようと、プラグホールの中を覗いてみました。すると見たことのないようなプラグが装着されています。工具がかかる部分は普通は6角なのですが、これは12角ですね。少なくとも純正ではありませんし、NGKやデンソーといったメジャーなものでもなさそうです。プラグの正体を確かめたくて、緩めて取り外そうとしましたが、緩める方向には回りません。

DSC02825 それでは、と逆に締め込んでみるとちゃんと回ります。プラグのシートが当たったと思われるところまで絞め込むと、こんなことになりました。(爆)この状態でクランキングさせたら当然ピストンと当たりますわな。要するにプラグのネジサイズが長いということですね。このエンジンにはネジ部の長さが19mmのプラグが採用されていますが、そこにロングリーチと呼ばれるネジ部の長さが26.5mmのプラグを装着してしまったようです。

 良かれと思ってプラグを交換した後にセルを回したらカンカン音がしてエンジンは始動せず。交換したプラグに問題があると判断してプラグを取り外そうとしたところ、プラグの先端が潰れてリベット化してしまっていて途中からプラグは回らず取り外しは不可。その結果悩んだ挙句バイクは丸ごと解体屋行き、という悲しいことになったと思われます。
 でも写真の状態のようにプラグ先端の潰れた部分を燃焼室から突き出した状態にして、潰れた部分をグラインダーか何かで削ってしまえばプラグは回るようになるので取り外すことは容易です。ピストンの方も大したダメージではないのでそのまま使用してOKでしょう。そうすればそんなに費用は掛からずにエンジンは復活して、バイクは乗れるようになったと思われますが‥‥。そんなにこのバイクに思い入れが無かった、もしくは好きではなかった、ということなのでしょうか?ちょっと悲しいです。
  
Posted by cpiblog00738 at 17:36