2005年05月10日
ピストンとヘッド当たってますよ。
これ、998テスタストレッタの燃焼室ですが、何処かのショップで何も考えずにハイコンピストンを組み込んだ結果、ピストンがヘッドに当たってしまっています。通常はピン角になっているところが体裁よく面取りされているように見えますが、そこが当たっていたところです。
ノーマルピストンはトップが完全に平らなのですが、このハイコンプピストンはトップがテーパー状に盛り上がっており、特に左右両サイドは端から盛り上がりが始まっています。
燃焼室の画像を見ると、ボアサイズよりかなり内側まで平面が続いていますが、(うっすらと何処までが燃焼室か、ヘッドガスケットの痕が残っています)ノーマルピストンはトップが平面なので全くここと干渉しません。でもこのハイコンプピストンはご覧のように干渉します。あたりまえですよね、この部分は既に盛り上がっているのですから。
エンジンを組んでクランクを回したくらいではおそらく抵抗がなかったのでしょうが、エンジンをかければ話は別です。おそらくこのエンジン、ピストン交換してからはずっと調子悪かった事でしょう。特に高回転ではずっと「バチバチ」言いっぱなしだったと思います。
せっかくお金をかけてハイコンピストンを入れたのに、明らかにその前より調子悪いなんてことは、オーナーにとってはあんまりな事です。このような目にあったオーナーがすぐにドゥカティ離れを起こしてしまう事はごく自然の成り行きだと思います。
軽率な仕事は結果として個々のショップだけでなく、ドゥカティの業界やドゥカティそのもののイメージまで悪影響を及ぼします。自分で自分の首をしめてはいけません!
Posted by cpiblog00738 at 23:52│TrackBack(0)