2007年03月09日

大端部はこんな感じにリフレッシュされました

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ブッシュの入れ替えは解るけど、大端を研磨して広げちゃったら穴の寸法が大きくなって、スペシャルなメタルとかが必要になるのでは?とお思いの方、その心配はごもっともです。でもこのコンロッドの大端の径はスタンダードの寸法そのままで、使用するメタルもノーマルサイズです。そんな事が出来るのか?

加工の方法を簡単に説明します。

コンロッドの本体側とキャップ側の双方の合わせ面を少し削ります。(消したい傷の深さプラスアルファ程度の寸法で、今回の場合は片側0.2mm位でしょうか)この状態でコンロッドを組み立てると、大端の穴は上下にちょっと潰れたような形状になります。左右方向はともかくとして、上下方向は明らかにノーマル寸法より小さくなるのが理解できると思います。で、この状態からもう一度ノーマルの寸法に穴を開け直す、というわけです。こんな加工を行うのにはかなりちゃんとした工作機械が必要でしょうね。

ちなみにこれらのコンロッド、大端の穴の寸法は4本のうちの3本が45.019mm、1本が45.018mmとなっています。小端は100分台までしか計測していませんが、21.03mmです。

この方法で大端を再研磨した結果、当然ですがコンロッドの長さは若干ですが短くなります。どのくらい短くなったかというと、実測で0.2mmです。これくらいならベースガスケットを薄くするとかで対処できますね。

 



Posted by cpiblog00738 at 23:33