2012年02月24日

999R

69d52247.jpgエンジン組み立て中です。腰下が大体組み上がりました。
ところでピスタルのピストンについて一言。使用したのは高圧縮のタイプということになっていますが、ピストンヘッドをノーマルと比較してもそんなに圧縮が高くなっているようには見えません。それで寸法を計測してみると、このピストンはノーマルと比較してピストンピンから上の寸法が0.3mm高くなっています。スキッシュクリアランスの寸法で言えば、このエンジンの場合ノーマルピストンを組むとスキッシュが1.15〜1.20mm程度になることが多いです。そのエンジンにそのままこの高圧縮タイプのピストンを組むと、スキッシュは0.3mm減って0.85〜0.9mmくらいになります。
私個人的にはこの数字は小さすぎると思います。一般道を走るならともかく、サーキットで高回転を維持するとなると、スキッシュはもう少し大きい方が良いですね。経験的なことを挙げますが、98mmボアのエンジンで回転リミットを12,400rpmとした場合は、スキッシュ0.8mmくらいからヘッドとピストンが干渉するようになります。このエンジンはボアがもっと大きいのでピストンが傾いた時にピストンの端の部分はもっと持ち上がりますから、さらに干渉しやすくなると思います。今まで見たことのあるワークスエンジンは皆スキッシュがもっと広く設定してありますね。
このエンジンの場合はノーマルより厚いベースガスケット(RS用)を使用してスキッシュをもう少し広げました。


Posted by cpiblog00738 at 23:28