2021年10月30日

バルブ

IMG_4497 特殊工具として製作した大径バルブです。バルブとシートのすり合わせ用です。例えば1098Rエンジンの場合、インテークバルブの材質はチタン、径はφ44.3mm、ステム径はφ6mmです。新品バルブを組み込む場合でも、バルブシートとの当たりを取るためにはすり合わせが必須だと考えています。しかし材質がチタンの場合は表面の硬質酸化被膜にダメージを与えてしまうので基本的にすり合わせはご法度。ということはすり合わせ専用のバルブを用意する必要が有ります。もちろんそれまで使用していたバルブをリフェースしてすり合わせに使っても良いのですが、すり合わせ専用のスチール製バルブが有ると便利です。画像のものはφ6mmステムの小径バルブに鉄板を溶接して大径化し、バルブリフェーサーで仕上げて製作しました。すり合わせすると当然バルブフェースも減りますからそうなってきたらリフェースを繰り返して使用します。 
 しかし困ったことに稀に新品バルでも芯が出ていなくて振れが有るものが出現することが有るんですよね。そうした場合はリフェースして使用することになります。スチール製の場合はそれで全く問題無いのですが、チタンバルブの場合は困ってしまいます。予算に余裕が有れば新たに新品を取り寄せれば済むことですが、チタンバルブは高額です。時と場合によってはチタンバルブでもリフェースして使用せざるを得ない場合もあるということになります。


Posted by cpiblog00738 at 08:57