2022年01月06日
タイミングベルト

このエンジンの場合はテンショナベアリングの破損です。テンションプーリーのベアリングが分解してしまってプーリーが脱落、→それによってバルブタイミングが狂ってバルブとピストンが衝突、→バルブが曲がってカムシャフトの回転が止まってロック、→ベルトが無理に引っ張られて破壊、という順番だと推測されます。もちろんすべては一瞬のうちですけど。

一般的にタイミングベルトの交換を行う場合、ベルトとともにテンショナベアリングも同時に交換するのが望ましいですが、ベルトのみの交換で済ませている場合が多いようです。例えばクルマの場合はベルトとテンショナベアリングの交換はセットで行う、というのが常識になっていますが、機構的には全く同様ですからね。
1990年代のドゥカティの市販レーシングマシンだったコルサの場合、メーカーが指定していたベルトとテンショナベアリングの交換サイクルは共に走行500kmごとでした。ベルトは市販ストリートバイクと同じ部品、ベアリングは同サイズながら値段が何倍もする高級品だったにもかかわらずです。
ベルト交換を行う時はベアリングに状態も気にしてほしいですね。プーリーを手で回してみれば、その感触でその良否はある程度判別できると思います。また、作業者はその程度のスキルは持っているべきだと思います。
Posted by cpiblog00738 at 09:30