2022年03月09日
目指せFISCO1分45秒エンジン-2

シフトペダルを上げたり下げたりのシフト操作を行うとこのアームがシフトドラムを回転させます。シフトドラムに存在している溝にはシフトフォークが嵌っていて、溝の形状に沿ってシフトフォークが動いてギアシフトが行われます。正しくギアシフトが行われるためにはシフトドラムが1速分づつ回転する必要があり、その役目を担っているのがこの折れてしまった部分です。シフトドラムが1速分回転したところでシフトドラムに設けてあるピンがストッパーに当たってシフトドラムがそれ以上回らないような構造になっています。
ところがこの部分が折損してしまうとどうなるかというと、勢い良くシフトするとシフトドラムが1速分以上回転してしまうのです。例えば2速から3速にシフトアップした場合であれば、2速から3速を飛び越えていきなり4速に入ってしまったり、3速と4速の間でギアが空回りするような状態になったりします。シフトダウンにおいても同様なことが発生します。
そもそもストッパー部分が折損するということは常に強い力でピンがストッパー部分に当たっている、つまりペダルを強く上げ下げしているということなので、ストッパーが無くなれば次のギアを飛び越えてしまうのは当然の結果です。しかしサーキット走行では確実なシフト操作が要求されるのでそのためにシフトペダルに強い入力をしてしまうのは致し方ありません。私の場合、何かの機会でエンジンを開けた時にこのストッパー部分にピンの当たった痕跡が強く残っているのを発見した場合は予防的にコントロールアームを交換させていただいています。画像の折れた部分を観察するとピンの当たっている部分が凹んでいるのが判りますね。


Posted by cpiblog00738 at 09:15