2022年08月25日
1098Rエンジン修理オーバーホール その2


ちなみにこれだけの軽傷で済んだのはとにかく異常を感じた瞬間にエンジンを止めたからにほかなりません。あと1周の走行が致命傷になっていた可能性は非常に高いです。
以前実際にあったTFDのベテランのお客様の事例ですが、筑波の最終コーナーの立ち上がりで全開にしたら一瞬だけどエンジンブレーキがかかったような感触があったので即走行を中止し、エンジンを開けてくれ、とリクエストされたことがありました。エンジンを開けた結果、今回と全く同様な結果でクランクピンを磨いてメタルの交換をしたのみでエンジンが復活しました。
それとは逆に、走行中に違和感を感じたにもかかわらず、確認のためと称して次の走行枠に出走してエンジンに止めを刺した方もいらっしゃいます。
確かにエンジン損傷の復旧には高額な費用が必要になりますから、感じた違和感は気のせいでエンジンに問題は無いと信じたい気持ちは非常に良く判ります。実際にその違和感は気のせいであることもありますしそうでないこともあります。本当にトラブルが発生していればそのまま走らせるとエンジンに止めを刺すことになりますが、実際はただの気のせいだった場合は無駄な出費だったということになります。正しい判断は難しいです。
そう考えてみると何となくサーキット走行のリスク管理にも似ていますね。あそこでもう少し無理をすればタイムアップしそうと思える場合、それを実行して上手く行けばタイムアップ、上手く行かなければ転倒してバイクが壊れる。結局は自己責任ということになりますが、自分の場合は違和感を感じたら即走行中止です。走りの方は結構転ぶのでそうでは無いみたいですが。(笑)ちなみにどのようなものを違和感と感じるかというと、自分の場合は「いつもと違う何か」です。

Posted by cpiblog00738 at 07:50