2023年10月17日
DUCATI SUPERMONO スーパーモノ・レストア記 その17


その対応としてボスを取り付けたアダプターを製作し、それをクランクケース下のエキパイの接合部に割り込ませました。そうするとサイレンサー位置が本来の位置からずれておかしな取り付けになりますが、実際にサーキットで走行するのではなくシャーシダイナモ上で走らせるだけなのでそれで問題はありません。
また、TFDのシャーシダイナモはバイクを載せるスロープが無いので、バイクを電動ホイストで吊り上げてシャーシダイナモ上に載せています。その結果シャーシダイナモ上でエンジンを始動することになりますが、スーパーモノにはセルモーターが装備されていません。シャーシダイナモ上でリアホイールスターターを使用してのエンジン始動となりますから、その点でもいろいろと面倒なことが多いのです。

グラフを見ると、空燃比はまるで合っていませんね。今迄コーナー立ち上がりで不具合を感じたのはエンジン回転数が5,000rpm前後ですが、グラフにしてみるとどのスロットル開度でもそのあたりの空燃比は濃すぎます。逆に7,000rpm前後の範囲では極端に空燃比が薄いスロットル開度もあります。


グラフをチェックするとかなりフラットな印象です。参考のために発生しているトルクを計算してみました。計算してみた結果、6,500rpm〜8,500rpmの広い範囲でトルクは5.4kgm前後をキープしています。トルク特性はかなりフラットと言えます。
何はともあれ空燃比セッティングが終了したのでエンジンのパフォーマンスはかなり改善されたと予想されます。次の目標としてはこの状態で筑波サーキットでのレースに出場したいと考えております。勿論いたずらに走行距離を延ばすのは避けたいと思っておりますが、もう1〜2回くらいはレースで走らせてください、という感じです。
今回のレポートはひとまずこれで終了です。何かご不明な点やご興味がある点があればメール等にてお問い合わせください。解る範囲で、ですが真摯に対応させていただきます。
前にも書きましたが、あと数回レースで走らせた後にこのバイクは売却を考えております。価格は応談となりますが、今のご時世ですから勿論安くはありません。それでもご興味がある方いらっしゃいましたら、ご連絡をお待ちしております。
チーム・ファンデーション代表 名越公一 2023年10月 記
Posted by cpiblog00738 at 07:55