2024年06月25日

888SP4 再生 その5

DSC01509
 新品のバルブガイドを取り付けました。TFDオリジナルのベリリウム銅合金製です。ベリリウム銅合金と言っても種類はいろいろな種類が存在し、バルブガイドに使用すると秀逸なもの、バルブシートに使用すると性能を発揮するもの、等いろいろです。用途を間違えると期待した性能を発揮しない場合があり、材質の選択には注意が必要です。以前にベリリウム銅合金製のバルブガイドなのに短期間でガイドが摩耗して穴が広がり、バルブステムとのクリアランスが過大になってしまった個体を見たことがあります。選択を間違えるとそういったことが発生するということです。

DSC01511 バルブシートをリフェースしています。ガイドを交換するとガイドの角度(バルブの角度)が交換前の状態から少なからず変化し、バルブフェースとバルブシートが密着しない状態になるのでこの作業は必須です。
 左奥のシートはリフェースと使用するバルブとの擦り合わせが終了しています。手前の2ヶ所は作業前です。


DSC01518 バルブとシートの作業が終了したのでシリンダーヘッドの組み立てに取り掛かりました。
 この当時のヘッドの表面処理はアルミの地肌の上にクリアコートが乗っているだけです。洗浄その他の作業でどんどん剥がれていきます。オーナーの方はエンジン外観は気にせず、あくまでエンジンの調子の良し悪しにこだわるということでしたのでそのまま組み立てていきます。

DSC01519 シリンダーヘッドの組み立てが完了しました。緑色に見えるカバー類はマグネシウム製で、当時のコルサの純正部品です。








Posted by cpiblog00738 at 10:06