2026年05月02日

エンジントラブル

 筑波サーキット走行中の出来事です。1コーナー進入時にブレーキをかけようとしたタイミングでバイクが失速。立ち上がりで加速しようとしたところエンジンが片肺状態となり、そのままグリーンに退避。その日のうちにTFDに入庫しました。

 ひとまずエンジンの始動を試みると、かろうじて始動はするものの明らかに片肺でどちらかの気筒が機能していません。すぐにエンジンを止めてエキパイを触ってみると前バンクのエキパイが冷たいままです。つまり前バンクに問題が発生していることが判明しました。

 前側のヘッドを観察するとプラグキャップの周りにオイルが出ています。プラグトラブルか?と思い、プラグキャップを外してみたところ、プラグホールの内部にオイルは存在せず、プラグキャップにもオイルの付着がありません。

DSC03779 DSC03781改めてチェックすると、プラグホールの上に出っ張りが。よく見ると内部から何かがヘッドの上面の壁を突き破ったようです。内部の部品が壊れてそれが暴れてこうなったと推測されます。


DSC03782 ヘッドを外してみました。インテークバルブの1本が突出したままになっていて動きません。隣のエキゾーストバルブも突き出たインテークバルブと当たって曲がっています。




DSC03783 ピストン側はこんな感じです。バルブとピストンは派手にコンタクトしています。






DSC03784 ヘッドは振ると中で部品が踊ってカラカラと音がしていましたが、カバーを開けてみるとこれらが出て来ました。バルブアジャストシム、コッター溝から折損したバルブのコッター溝から上の部分、折れたクローズ側ロッカーアームのスリッパー面、折損したバルブコッターの一部、です。これだけ見るとまず最初にバルブの折損が発生したように思えます。

DSC03786 ヘッドの内部を覗いてみるとこんな眺めです。コッター溝で折損したバルブが見えますが、その上にあるオープニングロッカーアームのスリッパー面が激しく摩耗しているのがわかります。これはトラブルの瞬間にこうなったわけではなく、それなりの長い時間をかけて削れて行ったと思われます。相手のカム山も同様に摩耗が発生しており、この状態だとオープン側のバルブクリアランスはかなり大きい値になっていたと思われます。
 正常であればバルブの開閉は静止状態からの動き出しの加速度は小さく、ある程度リフトしたところからの加速度が大きくなるように動作するようになっていますが、この状態だとそうはいきませんね。最初から叩き付けられて大きな衝撃を常に受けていたと思われます。根本的な原因はその衝撃と振動ではないでしょうか?





Posted by cpiblog00738 at 08:39