2021年05月10日
748RS2002
2009年06月18日
転倒後の後片付け
今回の転倒は右側に倒れて滑走しただけだったので大したダメージはなかったのですが、クラベルの中に突っ込んだので問題となるのは各部に侵入した小石です。これを完全に取り除かないと安心して走れません。小石を完全に取り除くのはかなり難しく、取り除いたつもりでも思わぬ場所に小石が挟まったままになって残っている事が間々あります。特にRSのようにタイミングベルトがカバーされていない場合、走行中に振動で落下した小石がタイミングベルトに挟まってトラブルを誘発する事があります。昔全日本でレースをしていた時にもこうしたトラブルの経験がありました。
ということで、外せるものは全て外してお掃除と点検です。ここまでやれば文句無いでしょう。
と、ここまでやったところで、この度めでたくこのバイクの面倒を見ていただける新しいオーナーの方が決まりました。そのオーナー様のリクエストで、グラベルの小石でブラストのかかってしまったフレームを塗り直す事になりました。
ということで、この748RSのレポートは今回を持って終了させていただきます。また新しいネタでこの手のレポートを始めますのでご期待ください。
2009年06月10日
ちょっと派手になったかも?
肩のトラ柄、個人的に結構気に入っていまして毎日の変化を楽しんでいる?のですが、今日はこんな感じです。転倒の翌日より少し派手な気がします。でももう痛みはあまり無いんですけどね。
経験のある方もいらっしゃるかもしれませんが、こんな状態になると皮下の内出血した紫色のアザが重力によってだんだん下に下がって行くのです。その速度は40mm/1日という感じで、現在アザの先端は丁度わきのしたの高さまで下がってきています。人間の体って不思議ですね。
2009年06月09日
こんな模様がつきました
転倒時、肩をしたたかに強打したのですが、メディカルで骨折は無いと診断されて一安心。でも翌朝には肩にこんな模様が出現していました。まるでシマウマ、もしくはトラ柄です。今までの経験から、このくらい肩を強打した場合は必ず骨折していたのですが、今回はそれを免れました。
自分のレーシングスーツはHYOD製で、今迄使用していたパッドを「D3O」という新素材で出来たパッドに交換したばかりです。その「D3O」のおかげでアザだけで済んだように思えます。新素材に感謝ですね。HYOD製のスーツなら、この新型パッドは従来のパッドを外してその代わりに装着する事が可能なので、試してみる価値はありますよ!なにせ、骨折と打撲では大違い、社会復帰までの時間が何倍も違います。TFDでもスーツをお預かりしてその作業を施す事も出来ると思います。ご興味のある方はご連絡ください。何しろ自分でその効果を実際に体験してしまったもので、これは文句なくお勧めだと思います。
早速ですが・・・やらかしました・・・・。
早速ですが、走行開始後早々にやらかしちゃいました・・・・。場所は1コーナー進入です。それまでは耐久ペースで、1コーナー進入時は250m看板を過ぎたところでブレーキングを開始していました。でもタイム的にイマイチだったこともあり、持ち前の向上心を発揮して?それを200mまで詰めてみました。それでもブレーキングに集中すれば問題なくコーナーをクリアできる事を発見しました。タイムもそのおかげで少し向上し、56秒台がPラップに見えました。よし、イケる、と思ったのもつかの間、次の1コーナー進入で、こういうのを魔が差したというのでしょうか、ふとスロットル全開で通り過ぎる看板を見ると、「100m」と書いてあるではないですか!!!景色が違う!!!この時の景色は明らかに今迄と違いました。やっちまったと思う間もなく、とりあえず曲がろうとせずに直進を決意。広いエスケープゾーンにそのまま進入してスピードを落とし、そこから戻って来ようと決意しました。バイク直立のままフルブレーキングで直進、本コースとエスケープゾーンの境目の幅1m程のグラベルを通過する時だけ一瞬ブレーキを緩め、またフルブレーキング。ここまでは上手く行きました。で、もう大丈夫だろうというスピードまで減速したと判断し、右に曲がろうと思った瞬間でした。フロントタイヤがいきなりグリップを失い、派手な握りゴケ状態になってその先のグラベルまで滑って行きました。後でポストから転倒した場所の路面を見て納得したのですが、この場所は4輪が頻繁にコースアウトするようでエスケープゾーンの舗装の汚い事といったらありません。オイルのこぼれた痕もそこかしこに有り、ろくに処理もしていないように見えました。転んだ時はまるでオイルに乗った時のようにいきなりフロントからイッたのですが、まさにその通りだったと納得しました。上手くリカバリー出来ると思ったのですが、甘かったです。誤算でした。後で聞いたところによると、おまけにエスケープゾーンの舗装は本コースの摩擦係数の高いそれと異なり、一般道路と同じ摩擦係数の低い舗装であるということでした。このことも先に知っていれば、とも思いましたが、やっちまったものはしょうがない、こうやって知恵を付けてゆくのが世の中というもののようです。
2009年06月08日
MAX耐久
先週末はFISCOにてMAX耐久が行われました。ゼッケン20番が我らがチームです。土曜日までは天候が不順でどうなる事かと思いましたが、日曜日はまずまずの天気に恵まれ、参加者の皆さんと楽しい耐久レースを満喫出来ました。
2009年06月06日
足回りのオーバーホール
先日FISCOを走って、車体回りの課題が発覚しました。ということで、まず最初に前後サスペンションをオーバーホールして標準の状態にします。ここで言う標準とは、セッティング変更を元に戻すというような意味ではなく、性能的に出荷時の状態に戻すということです。要するにヘタッたサスにセッティングを施してそれで走行性能が良くなったとしても、それはヘタッたサス用のセッティングが出たということで、あまり意味がありません。正しい標準の状態を確認してそこからセッティングを変えてゆくことによって、再現性のあるデータというものを積み重ねる事が出来るのです。
エンジンに関しても同じ事が言えますね。
塗装ムラ
オイルクーラーガード
2009年06月04日
タイムは?
FISCOはP_LAPが使用できるので、正確な周回タイムが記録できます。これはピットアウトしてストレートに戻ってきたその後の1周めのタイムです。シェイクダウンですから、様子を見ながらちゃんと慣らしもかねて走っています。この日は1走行だけでしたが、タイムは1分58秒まででした。それでも車体に関するいろいろな課題は見えました。自分にモノにするまではまだまだ時間がかかりますね。
ところでこのバイクの販売価格を公示しておきます。189万円(税込み)です。とは言え、今後も継続して自分で使用し、それに伴い仕様も変化して行くと思われます。その時点によってもエンジンがオーバーホール直前だったり直後だったりもするでしょう。高価な部品が追加されていることもあるかもしれません。もしかすると転倒してボロくなっているかもしれません。(ちなみにこのバイクの転倒履歴は岡山国際でのフロントからのスリップダウン1回のみです)この価格はあくまで目安としてお考えください。
走行写真
748RSのメーター周り
FISCOにてシェイクダウンを行いました
FISCOにてシェイクダウンを行いました。珍しく2輪の走行枠は午後です。週末の耐久レースで一緒にチームを組むふ○っき〜氏も練習に来ていました。
しかめっ面をしているのは強風のせいです。結構風が強く、パドックにも強風が吹き荒れていました。
2009年06月02日
完成しました
その後ブレーキホースを製作し直したり、キルスイッチやスターターのスイッチを作り直したり、ブレーキのメンテナンスをしたりといろいろやった挙句、やっとバイクが出来上がりました。
あとは実走行して出来上がりを確認するだけです。しかし今週末がFISCOでのレースなので、ヘタをするとこのままぶっつけ本番になってしまうのでしょうか?
ところでこのバイク、いろいろな意味で非常に良いバイクです。どなたかオーナーになっていただける方はいらっしゃいませんか?ご興味のある方はご遠慮なくお問い合わせください。新しいオーナーの方が決まるまでは、私がレースに使用します。スキルアップするためには最高のバイクだと思います。
フロントブレーキディスク
748RSにフロントブレーキディスクです。「MIN THI. 4.2mm」などと書いてありますが、このディスクの厚みは6mmです。別に6mmのディスクが4.2mmになるまで使用可能ということではありません。インナーローターのみがストリートバイク用のノーマル部品なのでそう書いてあるのです。そのインナーローターにレース専用のフローティングピンと6mm厚ディスクを組み合わせたのがこの748RS用のディスクです。ディスク外径とインナーローターは変更不可というレギュレーションにのっとって専用に製作されたものです。
ガゾリンタンク固定金具
ガソリンタンクの前下方に使用されている金具です。エアボックスの前部に差し込んでタンクを固定するようになっています。転倒したりすると折れたり曲がったりする頻度が高い部品です。また、この部品を固定しているボルトが脱落したり、またそれによってこの金具が脱落すると、その下にはエアファンネルが口を開けていますので、あまり想像したくないような事が起こります。
で、画像は748RSのその部品ですが、削り出し部品によって構成されています。ノーマルは普通の柔らかいアルミ板からプレスで製作されたものなので、それと比較すると強度は段違いです。転倒時だけでなく、走行中に激しく振られたような場合にライダーがタンクを体で押さえ込んだりした時にも、その剛性感はかなり違うと思います。
2009年05月31日
車体組み立て
2009年05月29日
748RSの車体
さて、エンジンが出来上がったので次は車体です。画像は先日TFDにやって来た748RS2002です。車載のエンジンは既に700km以上走行しており、そろそろオーバーホール時期となります。ということで、これからエンジンの積み替えを行います。
748RSはストリートバイクの748Rと基本的に同じとはいえ、良く見ると非常に凝った造りになっている事が判ると思います。
2009年05月28日
完成したエンジン右側
こちらは完成したエンジンの右側です。ストリートバイクとはタイミングベルトプーリーの大きさが違うのでテンションプーリー周りの眺めは趣が異なります。ノーマル状態ではテンショナーで絞られた中央部分でベルト同士の間隔が狭く、それを改善する造りになっています。
ベルトそのものもRSの専用品で、748Rのそれとは幅が異なります。748Rのベルト幅は21mm、748RSのそれは19mmです。ちなみに851シリーズから996までのそれは17mmです。丁度中間のサイズということになります。ちなみに748RSのベルトは996RSのそれと同一の部品です。
バルタイ測定及び調整中です
シリンダー、ピストンとヘッドを組みつけ、バルタイを測定しています。勿論前回のオーバーホール時に適正なバルタイに調整してあるので、あくまで確認です。でもたまに何故だか判りませんが再度調整が必要な事もあります。
それは例えばピストンとヘッドのスキッシュクリアランスにおいても同様で、前回適正値に合わせた筈なのに何故か調整が必要になることも稀にあります。ですから今回もちゃんとスキッシュクリアランスを測定し、その値を確認済みです。
クランクケース左側
クランクケース左側を組み立て中です。こちら側の眺めはストリートバイクのそれと全く同じです。フライホイールに関して、2000年型の748R/RS使用されているそれは、他のストリートバイクの殆どに使用されているものと同一の、大きく重いものでしたが、2001、2002年型に使用されているものは専用の小型フライホイールになりました。画像からも判るとおり、発電機ローターよりも外径が小さいものです。この状態からでは判りませんが、奥側のカラーも一体になったワンピース構造です。通常のストリートバイクに使われているものは、別体のカラーと組み合わせて使用しており、その意味では2ピースです。
なぜ専用品が使われたかといいますと、勿論フライホイールの軽量化も目的の一つですが、それよりもある意味で重要だったのはフライホイールナットのゆるみ止め対策だったと思われます。
競技専用の車輌である748RSはレブリミットが12,400rpmに設定されており、そこまでの回転域を常用します。2000年型のノーマルフライホイールでそれを行うとフライホイール本体とカラーがこじられてその接触面が磨耗し、その結果フライホイールナットの緩みが頻発した模様です。テスト段階でその不具合が発覚した模様で、その結果2000年型748RSのマニュアルには、フライホイール締め付けに関する特別な指示がありました。それはフライホイールナットはもとより、フライホイール内側のスプラインの溝にまで、耐熱型最高強度のロックタイト648を流し込んで組み立てを行うべし、締め付けトルクは270Nmである、ということでした。当時TFDでは2000年型748RSを新車で購入し使用していましたが、この方法でフライホイールを取り付けてもロックタイトの効果は限定的であまり役に立っておらず、こびりついたロックタイトの残りを再組み立て時に除去するのが非常に難儀で閉口していました。2001年型以降ではフライホイール変更によってこうした懸念が払拭されました。
2009年05月26日
クラッチ側
エンジン右側が組みあがりました。今回クラッチは、あの悪評高い2004年型749Rの純正スリッパークラッチを組んでみました。このタイプだけスリッパークラッチを作動させるカムの角度が小さいので、バックトルクがかかったときに半クラッチ状態になり易く、そのまま放っておくとその状態から復帰しにくい、言い方を買えればスリッパーが効き過ぎの傾向があるシロモノです。極端な話では、コーナーリング中にクラッチが切れた状態のままになって、エンジンがアイドリング状態になった!という逸話もあります。私は今迄このスリッパーを本気で試した事が無かったので、今回それがどんなものなのかをちゃんと確認してみたいと思います。何はともあれ、メーカーがこの車種だけのためにわざわざ製作したのですから、何かしらのはっきりとした狙いがあったことは確かだと思います。
タイミングベルトプーリーはストリートバイクよりも大きいものが使われています。ストリートバイクに使われているものは18山ですが、RS用は20山です。勿論カムシャフト側も同様です。幅はちょっと狭いですが、形状はテスタストレッタエンジンに使われているものと同一です。ベルトの曲がりの曲率が緩やかになるとか、プーリーに噛み合う歯数が増加するとかで、ベルトの負担の軽減を狙ったのでしょうか?
ちなみにクラッチカバーはアルミ製の純正を加工して製作してみたものです。1年ほど前の作品ですが、私は個人的に結構気に入っています。
カムシャフトの違い
2009年05月24日
748RSのピストン
バルブスプリング
左がRSのバルブスプリング、右がストリートバイクのバルブスプリングです。線径も巻き数も全く違います。RS用はストリートバイク用と比較して非常に柔らかく造ってあり、テンションはかなり弱いです。有っても無くても変らないのでは?という感じですが、やはり始動性や低回転ではそれなりの働きをしているのでしょう。しかし、おそらく最近のレーシングバイク(999RSや1098RS)にはバルブスプリングというものは使用されていないと思います。
もしRS用のバルブスプリングをストリートバイクに組んだりするとどうなるか?そうすると高回転域では回転の抵抗が弱くなる分ほんの少しだけパフォーマンスアップすることもあるでしょうが、アイドリングや低中速では明らかに調子悪くなります。組んだばかりの状態ではまだマシかもしれませんが、暫くたって燃焼室や排気ポートにカーボンが溜まってくるとアイドリングで吹き返してエンストしたりします。空ぶかししてもフィーリングがイマイチで、排気ガステスターで排気の状態を見ると、HC値が異常に高くなったりします。要するにバルブの密閉度に問題が出てくるのですね。
バルブコッター
RS専用部品・バルブ
上がストリートバイクのインテークバルブ、下が748RSのインテークバルブです。ストリートバイクのバルブは、748R以外にもS4RやST4Sも含む996系全てに同じものが使用されています。
SS600のレギュレーションで、バルブ傘径の変更は不可となっていますので、φ36mmの直径は変りません。異なるのは材質と形状です。材質はインコネルよりも高級な耐熱鋼であるナイモニックでだと聞いております。形状はバルブステムのポートの中に位置する部分が細くなっています。これは言うまでも無く、吸気抵抗を軽減するためですね。
748RSのバルブは上記のストリートバイクに使用可能です。ただしエキゾーストバルブに関してはS4R及びST4Sとの互換性はありません。その他の996系と748Rにはインテーク、エキゾースト共に使用可能です。新品バルブの在庫はまだ結構ありますので、ご興味のある方はお問い合わせください。特価で放出しますよ。